恐怖や不安は生き残るための反応

セルフケア
Small cute kitten in the grass

恐怖や強い不安はサバイバルの反応

恐怖や強い不安が起きるとき、私たちはその感情をストレスに感じます。ネガティブな感情、嫌な感情として感じ、苦痛に感じます。強い感情に襲われる時には、自分が感情に振り回されたり圧倒されてしまうように感じることもあります。また、恐怖や強い不安は、身体の反応も伴います。

恐怖や不安があるからこそ、危険を避け、命の危機や脅威から自分の身を守ることが出来ます。

恐怖や強い不安の反応は、私たちが生き残るために備わった、本能的なサバイバルモードの反応です。

恐怖と体の反応

  • 全身が硬直
  • 震える
  • 心拍数が上がってバクバクする
  • 過呼吸になったり息苦しくなる
  • 大量に汗をかく

という風に、激しい反応として現れることもあります。

こういった身体の反応はとても苦痛で、しんどいものとして体験されます。

頻繁に恐怖を感じたり身体の反応が起きると、「苦しい」「苦痛」「疲れる」、という風に私たちには不快な体験に感じられます。不快に感じられるからこそ、恐怖や不安を解消するためにどうにかしようと行動します。

怖いから、それを避ける、逃げる、不安だから行かないでおく、準備をしておく、という様に自分の命や身を守ることが出来るのです。

もし恐怖も不安もなかったら、無防備になりすぎてしまいます。危険に気づかず、命や自分の身を脅威にさらしてしまう可能性があります。

恐怖を感じるのは自然な反応

恐怖や不安は、私たちの命、身を守るために必要な感情、感覚です。

生き残るために必要な自然な反応なのです。

恐怖を強く感じると自分が弱く感じたり、「こんな自分ではダメだと」思ったり、「怖いなんて感じちゃいけない」と感情を否定することがあります。

しかし、恐怖が起こって震えたり硬直してしまうのは弱いからではありませんし、ダメなことでもありません。恐怖という反応自体は、自然な本能的な反応です。

このことを理解しておくと、次に強い恐怖が起こった時は、「自分のみを守ろうとして恐怖が起きている。今サバイバルモードになっているんだ。」と客観的に、観察して受け入れることが出来ます。

恐怖がある=危険があるとは限らない

危険や脅威を感じると、身を守るために人は恐怖を感じます。それは自然な反応です。

けれども恐怖は頭の中で予測したことや想像に対しても反応します。つまり、その対象が事実や現実でなくても、恐怖は起こるのです。自分の中で、最悪な予測をしてしまう癖がついていると、頻繁に恐怖が起きてしまいます。すると、世界がとても怖ろしく感じられたり、自分がとても弱い様に感じられます。

感情=事実ではない

恐怖を頻繁に感じてしまう、という時、確認しておくべき大切なことがあります。

恐怖を感じているから、実際にその恐怖に相当する危険があるとは限らない、といういことです。

感情は単に、サバイバルの反応として起きていて、その対象は過去の記憶だったり、頭の中で考えた予測や想像の場合もあります。

とても強い恐怖を感じていても、実際は全く安全な場、環境にいる、ということも多くあります。

この、恐怖という感情と、実際の安全を分けて考えることが、恐怖に振り回されなくなるために大切です。

とくに恐怖を頻繁に感じる場合や、普通の生活の中で何かが出来なくなるくらいの強すぎる恐怖は、実際に現実的な危険や脅威はないことが多くあります。

頻繁に起こる恐怖を落ち着けるには

恐怖を頻繁に過剰に感じてしまう状態を落ち着けるためにできるセルフケアがあります。

まずは恐怖を感じやすくなっている身体の状態をケアして、警戒モードを落ち着かせていきます。

そのためにリラクゼーション法などを行って身体の緊張状態をといて、周りを警戒している「危険かもしれない」というモードを解除して、ゆっくり休めるようにしていくことが必要です。

エクササイズすることで、サバイバルモードの時に活性化している交感神経を落ち着かせて、リラックス、休息モードで活性化する副交感神経にシフトしていきます。

そのために、呼吸を意識しておだやかにしたり、筋肉に緊張状態を解していきます。

また、マインドできちんとその場の安全を確認して「いま安全なんだ」と言葉にして自分に気づかせてあげることも大切です。

サバイバルの反応

人類にとって自然の中で生き残ることは長い間大きなテーマでした。

現代の生活では、命の危険をまさに目の前に感じるような出来事は昔に比べると少なくなってきましたが、命を守るための反応や反射は、私たちの脳や体に今も生き残るための機能として備わっています。

恐怖に襲われる時の感情や身体の症状は、命の危機的状況や危険が迫った時のサバイバルモードの反応です。何かに対して脅威を感じて、強い恐怖(感情)身体の反応(動悸、震えや硬直など)が起きます。このサバイバルのための反応を闘争逃走反応・フリーズ反応といいます。

山の中で目の前にクマが現れた時、自分の心と体がどんな反応をするか想像してみて下さい。

身体が震えたり、硬直したり、心臓がバクバクして、頭に血が上るという様な身体の反応と、「襲われて死ぬかもしれない」という強い恐怖が起こるのではないでしょうか。

European brown bear in a forest. Wild animal in the nature habitat

闘争逃走反応

戦うか、逃げるかの反応です。

この闘争逃走反応は強い身体の症状として現れます。この症状を知っておくと、恐怖や強い身体の反応が起きた時に、慌てずに「サバイバルモードの反応が起きて動悸が激しくなっている。闘争逃走反応で身体が震えている」と理解することが出来ます。

・心拍数が上がる

・血圧が上がる

・脈の乱れ

・大量の汗

・息切れ

・窒息する感覚

・過呼吸

・手足の震え

・指先のしびれ

・筋肉の収縮

・胃がふわふわする

・めまい

・吐き気

・光がチカチカする

・トンネル思考(周りが見えなくなる)

・強い恐怖

等の症状があります。危険な状況で生き残るために、すぐに対応できるよう身体が反応します。

恐怖に襲われたり、胸が苦しくなったり、身体が緊張して震えたりするのは闘争逃走反応の一部なのです。

症状が非常に強い時は、パニック発作のように「心臓発作かも」しれないと思うほどだったり、周りからも分かるほど汗をかいて身体が震えている、という様な激しい身体の症状となるときもあります。

フリーズ 反応

凍りつきの反応、硬直して虚脱状態のようになる反応です。死んだふりのような、対処を放棄したような状態です。

逃げることも戦うことも出来ない場合、脅威に屈服し自身を無害に見せる行動をとります。麻痺したように頭が真っ白になって、考えられないだけでなく、実際に体の反応として凍りつきが起こります。

・急激な心拍数の低下

・全身の代謝の低下

・呼吸数の低下

・血圧の低下

・全身が硬直する

・気が遠くなったり、意識が飛ぶ

・頭が真っ白になる

・何も感じない

こういった症状は、身を守るための反応で自然な反応です。実際に命の危機が起きたような場合は身体を守るために有効に働きます。

生活に困ることが問題

この反応自体は問題ではなく、自然なサバイバルの反応です。この反応が問題になってくるのは、実際危険ではない日常生活で頻繁に反応が起きてしまい、困ってしまう時です。

例えば人前で発言をする時や、人と食事して話している時、乗り物に乗っている時などに、こういったサバイバルモードの反応が発動してしまうと、突然具合が悪くなったようになってその状況を続けることができず、困ってしまいます。

それが頻繁に起きてしまうと、反応自体が苦痛になったり、うまく社会に適応できないと思えたり、自分自身が上手く扱えない、と思うようになっていきます。

まずは知っておく

こういった闘争逃走反応・フリーズ反応の症状を知っておくと、自分にいざ強い反応や恐怖が起きた時に、圧倒されて絶望したり、「私はダメだ」と自分を否定するではなく、

「あ、これはただ闘争逃走反応が起きてるんだ」と理解することができます。

理解できると、客観的になり落ち着くことができ、不安や恐怖が大きく減り心の負担が軽くなります。

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