社交不安障害とは

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社交不安障害

(SAD:Social anxiety disorder)

社交不安障害・社交不安症、社交恐怖症(Social phobia)とは?

社交不安障害(SAD)は不安障害の一種で、人と会話をしたり接するときや、人々から見られたり、評価されることに対して恐怖を抱き、手が震える、赤面、動悸、息切れなどの身体の症状、不安や恐怖などの感情が起こります。また、そうした状況を回避しようとするため生活に制限がかかり日常う生活が困難になることがあります。

社交不安障害(SAD)を持つ多くの人は、他の人から拒否されたり、低い評価をされたり、恥をかく可能性がある状況や場面、社交的なパフォーマンス(人前でのスピーチや発表)などの社交的な場面に対して恐怖を抱きます。また、人と食事をしたり、自分の意見を言うといった対人的な場面に慢性的な恐怖や不安を持っています。

そういった状況で、身体的な症状(赤面、声の震え、手や身体の震え、動悸や息切れ、大量の汗など)を経験します。

「そんなに緊張しなくても大丈夫」と頭では分かっていますが、感情や身体の反応を止めることができません。

社交不安障害では健康な多くの人が感じる不安や緊張よりも、非常に強い不安や緊張を感じます。例えば、プレゼンテーションの一か月前から眠れなくなったり、緊張が続き頭からその事への不安が取れない、という状態になることもあります。そのため、日常生活に困難が生じる可能性があります。認識されずに治療やケアを受けず放置された場合、さらに生活上の困難や問題が大きくなります。

社交不安障害は、人前でのパフォーマンスの場面に限定して発生する限局型(パフォーマンス限定型)と、様々な場面で社交不安が発生する全般性の社交不安障害に分かれます。

身体的な症状

社交不安障害の身体症状は 非常に苦痛を伴う場合があります。一般的なものは次のとおりです。

赤面

発汗

震え

筋肉の緊張

寒気

胸の圧迫感

胸痛

声が震える

息切れ

耳鳴り

頭痛

口渇

めまい

吐き気

下痢

頻尿

感覚異常(チクチクする)

心拍数の増加

非現実感または自分からの離脱感

など

一部の人々にとって、これらの身体的症状は非常に強くなり、パニック発作に発展する場合もあります。

しかし、パニック障害のある人々とは異なり、社交不安障害の人々は、パニック発作に対する恐怖ではなく、社交的な場面や他人からの評価や特定の状況への恐怖によってパニックが引き起こされます。

また、感じられる恐怖や不安は、現実的な状況から見て釣り合わないほど深刻さをもっています。

これらの症状が少なくとも6カ月以上にわたって持続する場合に、社交不安障害と診断(SAD)されます。

また社交不安障害(SAD)は、

不安や恐怖、緊張を感じる状況や場面が人前でのスピーチやプレゼンテーションをするような状況だけに限定される「限局型」(パフォーマンス限局型社交不安症)と、特定されず様々な状況で感じる「全般型」の2つの型に大きく分けられます。

社交不安障害(SAD)の4つの特徴

●           人から見られたり、注目を浴びたりすることに不安や恐怖を感じる

●           その不安や恐怖は、自分でも過剰であり不合理だと思う

●           その状況に対し、避けなければならないほどの恐怖を感じる

●           その恐怖により苦痛を感じ、日常生活に支障をきたしている

認知機能の症状

社交不安障害(SAD)には正しく知覚し考えたり、適切な判断や評価をする事が出来ないなど、認知機能に問題が生じることがあります。

認知機能に問題が生じると、否定的な考えや認知の歪みに悩まされます。

ネガティブバイアス(認知の歪み):他者を高く評価し、自分自身が酷くネガティブに低く評価されます。「みんなはリラックスして自信に満ちてスピーチしているのに、自分は緊張して震えてしまいみっともない、恥ずかしい」

他者から褒められたり慰められても、それについては軽視します。

ネガティブな自己評価:自分自身の社交的な場面や人前でのパフォーマンスなどに、ネガティブな低い評価をし、それを信じ込みます。

これらのネガティブな思考パターンがケアされずに継続されている場合、時間の経過とともに悪化し、自尊心や自己肯定感の低下が起こります。精神的な健康を損なう可能性があるため、ケアをすることが必要です。

行動の症状

社交不安障害(SAD)のある人は、自分の望みを実現したり、チャレンジして成長することよりも、緊張や不安の対象を回避することを選択し続ける傾向があります。

例えば、プレゼンテーションを避けるため、行きたかった部署への昇進の話を断ってしまったり、発言を求められたくないために会議に出席しなくなったり、友達と飲み会に行きたいけれど、緊張してきたのでキャンセルする、などが起こります。

重度の場合、治療やケアをせずに放置すると、QOL(生活の質)が低下するリスクがあります。全般性の社交不安障害の人は特に生活の制限が広がり、普通の生活が困難になる可能性があります。

例えば授業に出られず学校を中退する、仕事を辞める、出かけない、人に会わない、不安を紛らわすためにアルコールを使用する、など生活の制限や問題が増え、何かへの依存が生じる場合もあります。

以下は、一般的な行動上の症状です。

回避:緊張や不安を感じる対象を避けるために行われること。または不安を避けるために実行しないこと。不安が起こった場所に行かない様にする、乗り物に乗らない、発言をしないなど。

安全行動:緊張や不安、恐怖を感じないで済むようにするための行動。常に薬を持ち歩く、人と会う前にお酒を飲むなど。

子どもの場合

児童期〜思春期の社交不安障害は、大人とは異なって見える場合があります。

幼い子供は、親にしがみついたり、社交的状況に追い込まれたときにかんしゃくを起こしたり、他の子供と遊ぶのを拒否したり、泣いたり、腹痛を訴えたりその他の身体的な問題を訴えことがあります。

幼稚園や学校に行く時間になるとお腹が痛くなる、実際に熱が出る、吐いてしまうなど。

小児期の行動抑制(内気・人見知り・慎重・従順など)は、しばしば後の社交不安の前兆になります。

思春期〜10代の場合、グループでの集まりを避けたり、友達を作ることにほとんど興味を示さないこともあります。

社交不安に似た別の疾患

社交不安障害と症状が類似する多くの別の疾患があります。社交不安障害とともに診断されることも多くあります。

回避性人格障害:この障害は、社交不安障害と同じ症状を伴いますが、より強い程度で、より広範な回避パターンを伴います。

パニック障害:パニック障害には、突然発生するように見える予期しないパニック発作が含まれます。SADの人とは異なり、発作そのものへの不安と恐怖が強く、発作はどこででも起きます。

広場恐怖症:広場恐怖症はパニック障害とともに診断され、逃げづらい場所でパニック発作を起こす事を恐れて、公の場に出られなくなります。

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